周りが結婚していく焦りがつらいとき|比べる「普通」は存在しない

友人の結婚報告、SNSに流れてくる幸せそうな写真、親族から届く「次はあなたね」という言葉。そのたびに胸がざわついて、「私だけ取り残されている」と感じてしまう——。周りが結婚していくときの焦りは、あなたの心が狭いからでも、性格がひねくれているからでもありません。ただ、その焦りが向かっている先を確かめると、比べる相手として思い描いていた「みんな」が、実はどこにも存在しないことが見えてきます。この記事では、国の統計データと、これまで400名以上の女性の変化に伴走してきた経験から、焦りとの向き合い方をお伝えします。

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鶴岡りさ


YUIHANA代表
(株)Cheri me代表取締役

(株)Cheri me代表取締役/YUIHANA代表。Instagram・YouTube・ブログを通じて延べ数万人に恋愛・パートナーシップの考え方を発信。著書『恋愛が苦しくなる本当の理由と、愛される私に戻る方法』(海外翻訳版を含め5冊)。自身の離婚経験を経て、条件だけで相手を選ぶことの限界を実感し、現在は安心感を軸にした婚活・パートナーシップの伴走を行っている。

目次

「周りが結婚していく」と焦るのは、あなたが心の狭い人だからではない

おめでとうと言いたい気持ちは本当なのに、その後にひとりになると、なぜか涙が出てくる。友人の幸せを素直に喜べない自分に気づいて、さらに自分を嫌いになってしまう。婚活中の方から、こうしたお話をよくうかがいます。

まずお伝えしたいのは、その焦りは、あなたの人間性の問題ではないということです。焦りが生まれるのは、目の前に「みんなはもう進んでいる」という基準が現れて、自分がそこから遅れていると感じるからです。つまり焦りは、性格ではなく「比較」から生まれています。

そして比較というのは、基準がはっきりしているときにだけ成り立つものです。ですから、その基準が本当に存在するのかを確かめることが、焦りをほどく最初の一歩になります。

データで見ると、「みんなが結婚する年齢」は存在しない

厚生労働省の「令和6年(2024)人口動態統計月報年計(概数)の概況」によると、2024年に結婚した人は48万5,063組。平均初婚年齢は、夫が31.1歳、妻が29.8歳でした。

この「29.8歳」という数字を見て、「やっぱり30歳までに」と感じた方もいるかもしれません。ですが、同じ統計をもう少し詳しく見ていくと、まったく違う景色が見えてきます。

厚生労働省の令和6年人口動態統計をもとにした図解。妻の平均初婚年齢は全国29.8歳だが、都道府県別では東京30.7歳と福井・香川28.9歳で1.8歳の差がある。初婚年齢のピークは26歳のまま、年齢の高い層の割合は上昇傾向

結婚する年齢は、年々「幅広く」なっている

この統計では、初婚の妻の年齢の構成割合を10年ごとに比較しています。それによると、もっとも多い年齢は20年前も2024年も同じ26歳でした。ただし変化しているのは、その山の形です。統計の記述では、年齢の低い人の割合が低下し、年齢の高い人の割合が上昇する傾向にあるとされています。

実際、年齢を5歳ごとに区切った妻の初婚率を見ると、20〜24歳では前年より低下している一方で、25〜39歳ではすべて上昇していました。つまり、30代で結婚する人はむしろ増え続けているということです。「26歳がピーク」という事実だけを切り取ると焦りを煽られますが、実態は「結婚する年齢の幅が、年々広がっている」ほうが正確です。

住む場所が違うだけで、平均は1.8歳変わる

さらに興味深いのが、都道府県別の数字です。妻の平均初婚年齢がもっとも高いのは東京都の30.7歳、もっとも低いのは福井県と香川県の28.9歳。どこに住んでいるかというだけで、平均は1.8歳も違うのです。

これは、「普通はこのくらいの年齢で結婚する」という基準が、全国共通の絶対的なものではないことを示しています。地元の友人が次々に結婚していくように見えても、東京で働く同年代の女性から見れば、まったく違う景色が広がっている。あなたが焦りの根拠にしている「みんな」は、たまたまあなたの周りにいる数十人のことであって、日本全体の姿ではありません。

「周り」が見せている情報は、はじめから偏っている

もうひとつ、焦りを大きくしている構造があります。それは、私たちの目に入る他人の情報が、はじめから偏った形で選ばれているということです。

タイムラインに流れてくるのは、その人の「総集編」

結婚が決まった人は報告をします。写真も投稿します。一方で、婚活がうまくいかない時期のことや、交際が終わったこと、迷いながら過ごしている日々を、わざわざ発信する人はほとんどいません。つまりタイムラインに流れてくるのは、その人の人生のハイライトだけを集めた総集編です。

その総集編を、自分の「編集していない毎日」と並べて比べれば、誰だって見劣りして感じます。何気なく見ている一枚の写真の裏側にも、迷った時期や、うまくいかなかった出会いが必ずあります。比べているものの質がそもそも違うのですから、それは自分に不利な勝負を毎日挑んでいるようなものです。

「結婚ラッシュ」は、人生の数年間だけ集中して起きる

もうひとつ知っておいていただきたいのが、この現象には期限があるということです。統計を見ると、結婚する人の年齢はある時期に山ができる形で分布しています。だからこそ、その山にあたる数年間だけ、同世代の報告が一気に集中して届くことになります。

つまり「毎月のように誰かの結婚報告が届く」という状態は、一生続くものではありません。永遠に置いていかれ続けるように感じるのは、たまたま今、その山の真ん中にいるからです。実際、この時期を過ぎると報告の頻度は落ち着き、「あの頃の焦りは何だったんだろう」と振り返る方も少なくありません。

いま感じている焦りは、あなたの人生の残り全部にかかっているものではなく、限られた期間に集中して押し寄せている波のようなものだと考えてみてください。

焦りの正体は、結婚そのものではなく「安心」のこと

ここからは、少し深いところをお話しします。私はこれまで、焦りのご相談を数えきれないほど受けてきましたが、そこで見えてきたことがあります。

それは、焦りは、友人の結婚報告によって「生まれた」のではなく、もともと自分の中にあったものが「表面化した」だけだということです。報告はきっかけにすぎません。もし本当に報告が原因なら、同じ報告を受け取った人が全員同じだけ焦るはずですが、実際にはそうなりません。

では、もともとあったものとは何でしょうか。多くの場合それは、「結婚できれば自分に安心できる、結婚できなければ自分に安心できない」という前提です。この状態だと、結婚は幸せになるための選択ではなく、自分の価値を証明するための条件になってしまいます。

そして、この前提を抱えたまま婚活をすると、その不安や焦りは相手にも伝わります。焦っている状態で人と向き合うと、目の前の相手を知ることよりも「この人と結婚できるかどうか」の判定が先に立ってしまい、会話が面接のようになっていく。結果として、いちばん望んでいたはずの関係が遠のいてしまうのです。

鶴岡りさの今日の一言:あなたが焦っている「みんな」は、統計のどこにもいません。比べるのをやめた日から、自分の時間が動きはじめます。

私自身、「比べる世界」から降りたときに変わりました

偉そうにお伝えしていますが、私自身が長いあいだ、比べることでしか自分を動かせない人間でした。

もともとスポーツをしていて、テニスで全国大会に出場したこともあります。その頃のやる気の出し方は、いつも「ライバルを見つけて勝つ」でした。ところがスポーツの世界を離れると、決まったルールも点数もありません。何を基準に競えばいいのか分からないまま、それでも誰かと自分を比べ続けて、ただ苦しくなっていきました。恋愛でも同じで、友人と自分を並べては落ち込んでいた時期があります。

変わったのは、あるとき「そもそもこれ、比べられなくない?」と気づいてからです。相手と自分は、持っているものも、望んでいるものも、歩いてきた道のりも違う。同じ土俵に立っていないのだから、勝ちも負けもない。そう思えた瞬間から、体も思考も軽くなり、人生が進むスピードが変わりました。

比べることをやめるのは、負けを認めることでも、諦めることでもありません。自分の人生を、自分の基準で進めると決めることです。婚活も同じで、この切り替えができた方から、驚くほど流れが変わっていきます。

焦りに飲まれないための、3つの習慣

とはいえ、「比べない」と決めるだけで焦りが消えるなら苦労はありません。日々の中で実際にできることを、3つに整理しました。

周りの結婚に焦らないための3つの習慣の図解:①比較の入り口との距離を決める ②焦りの中身を具体的に書き出す ③自分のタイムラインで予定を立てる

① 比較の入り口との距離を、自分で決める

SNSを見た直後に落ち込むことが続いているなら、それは意志の弱さではなく、環境の問題です。特定の時間帯だけ見る、通知を切る、しんどい時期はアプリを一時的に消す。どれも逃げではありません。自分の心が削られる場所との距離を自分で決めることは、大人としてまっとうな判断です。

友人の結婚式に出るのがつらいときも同じです。無理に「喜べる自分」を演じなくて構いません。おめでとうを伝えたうえで、帰り道に自分の気持ちをちゃんと聞いてあげてください。

② 焦りの中身を、具体的に書き出す

「焦る」という言葉のままにしておくと、それは正体不明の大きな塊として心に居座り続けます。そこで、紙に書き出してみてください。何が怖いのか。ひとりでいることか、老後のことか、周りからどう見られるかか。そして、その感情と似たものを、過去に感じたことはなかったか。

この作業をすると、多くの場合、焦りの根っこが結婚とは別のところにあると気づきます。自分を言葉にできているかどうかが婚活の結果を分けるという記事でもお伝えしていますが、言葉にする作業そのものが、感情をあつかいやすい大きさに変えてくれます。

③ 「みんなの平均」ではなく、自分のタイムラインで予定を立てる

データが示すとおり、結婚する年齢に「普通」はありません。ですから、「30歳までに」「あの子より先に」ではなく、「私はどんな暮らしを、いつごろ始めたいのか」という自分基準の問いに置き換えてみてください。

年齢のことで気持ちが揺れやすい方は、婚活の「年齢の壁」について書いた記事もあわせて読んでみてください。数字とどう付き合うかを整理しておくと、焦りに引きずられにくくなります。

焦りの背景に、ご家族からの期待がある方は、親の「早く結婚しなさい」がつらいとき|期待と自分の人生の分け方もあわせてお読みください。

よくある質問

Q1. 友人の結婚を素直に喜べない自分は、心が狭いのでしょうか?

いいえ。祝福したい気持ちと、自分の状況がつらい気持ちは、同時に存在できます。どちらかが嘘なわけではありません。喜べない自分を責めるほど心は硬くなるので、「今はそう感じるんだな」と認めるところから始めてみてください。

Q2. 焦っているときに婚活を進めるのは、やめたほうがいいですか?

活動を止める必要はありませんが、焦りが強いまま人と会うと、相手を知る前に「結婚できるかどうか」の判定が先に立ちやすくなります。活動と並行して、焦りの中身を整理する時間を持つことをおすすめします。

Q3. 親から「まだなの」と言われるのがつらいです。

親御さんの言葉は心配から出ていることが多いのですが、それでも受け取る側の負担は変わりません。「心配してくれてありがとう。自分のペースで進めている」と伝えて線を引いて構いません。あなたの人生の期限を決める権利は、あなた以外の誰も持っていません。

Q4. 30代になってから婚活を始めるのは、遅いのでしょうか?

統計上、25〜39歳の初婚率はいずれも前年より上昇しており、30代で結婚する人はむしろ増えています。「遅い」という感覚は、周りとの比較から生まれた印象であることがほとんどです。

Q5. YUIHANAでは、焦りが強い状態でも相談できますか?

もちろんです。YUIHANAでは専任カウンセラーが、活動の進め方だけでなく、焦りや不安の整理からご一緒します。「周りに置いていかれている気がする」という状態からのスタートは、決して珍しいことではありません。

まとめ:比べる相手は、統計のどこにもいない

「みんなが結婚する年齢」という基準は、データを見ると存在しません。初婚年齢のもっとも多い層は20年前と変わらない一方で、結婚する年齢の幅は広がり続けており、住む場所が違うだけで平均は1.8歳も動きます。あなたが焦りの根拠にしていた「みんな」は、たまたま目に入った数十人のことでしかありません。

そして焦りの正体は、結婚そのものではなく「結婚できなければ自分に安心できない」という前提のほうにあります。ここがほどけると、婚活は自分を証明する場所ではなく、自分に合う人を選ぶ場所に戻っていきます。断られることがつらいときの考え方については、「お断り」は価値の否定ではないという記事もあわせてご覧ください。

「自分のペースで進めたいけれど、ひとりだと不安」という方は、YUIHANA公式LINEで、あなたの魅力タイプが分かる簡単な診断をご用意しています。他の誰かではなく、自分を知るところから始めてみてください。

YUIHANAについてもっと詳しく知りたい方は、YUIHANA公式サイトもあわせてご覧ください。婚活の心理についての他の記事はこちらのカテゴリ一覧、その他のお役立ち記事はブログトップからご覧いただけます。

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鶴岡りさのアバター 鶴岡りさ YUIHANA代表/(株)Cheri me代表取締役

(株)Cheri me代表取締役/YUIHANA代表。Instagram・YouTube・ブログを通じて延べ数万人に恋愛・パートナーシップの考え方を発信。著書『恋愛が苦しくなる本当の理由と、愛される私に戻る方法』。自身の離婚経験を経て、条件だけで相手を選ぶことの限界を実感し、現在は安心感を軸にした婚活・パートナーシップの伴走を行っている。

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